ITにかかるコストを削減は既存ソフト&ハードから

最近、掲示板やブログなどでSEらしき人が書いた内容をよく見かける。
主に受託開発などを行っている企業の社員が書いた物だと思うのだが、大半は“一気に仕事が減った”という内容だ。

アメリカのサブプライムローンが発端となって世界を襲った金融危機が、企業によるITコスト削減の原因となったのだろう。

削減内容も様々だが、多くが新規システムなどの投資を萎縮するものだ。確かに今あるシステムを利用する事は出来るし、今までの業務は継続できるかもしれない。しかし、本当に新規システムの投資を止めて、今までのままで行くのがスマートなITコストの削減なのだろうか。私は今後のシステム導入にかかるコストの削減も必要だと思うが、それ以外に既に使用しているソフトウェアやシステムを移行することによって今後掛かるであろうコストの削減も必要ではないかと思う。

例えば最近話題のSaaSなどはいい例だ。SaaSとはアプリケーションその物を販売するのではなく、リソースだけをユーザーに提供する新しい考えだ。それまで、例えば顧客関係管理システムCRMを導入する際、実際に何台かのサーバーを社内に設置し、CRMパッケージやデータベースパッケージを購入する必要があった。その為、初期コストが高価であり、継続的に使用するためにSEをも雇用する必要があった。これでは導入までの敷居も高く、資金に乏しい中小零細企業はCRMを導入することは出来なかった。しかし、SaaSという新しいサービス提供形態が出てきた今、どのような企業でも全く同じ性能を持ったアプリケーションを低価格で利用できる。例えばSaaSのリーダー的存在であるSalesforceの場合、月1ユーザー1万円強で利用できる。

このほかにもオープンソースによるコスト削減がある。例えばよく利用するOfficeソフト。MS商品の場合、高価で毎回バージョンアップの際にはアップグレードなどでコストが掛かる。しかし、Sunが開発・配布するOpenOfficeを利用すればMSOfficeと同等のソフトを無料で利用できる。既にOpenOfficeの導入実績は多数有り、有名企業から地方自治体がOpenOffice導入によりコスト削減に成功している。
例:OpenOffice移行により4年で3000万円を削減するトーホーの「現場説得術」

その他にもデータベースサーバーの切り替え例も挙げることが出来る。例えばMySQL。データの収集、整理、利活用は今の企業にとって非常に重要だ。このオペレーションを効率よく行えるソフトウェアがデータベースサーバーだ。Excelなどとは異なり、ネットワークにつながったサーバー内にデータを保存・管理し、ネットワークを通じて貯めてあるデータを様々な媒体で利用できるようにしてくれる。このデータベースサーバーではOracleやMS社のSQL Serverが有名だが、これも同様非常にコストが掛かる。勿論、コストが高価だけではなく、サポートが充実していたり独自の機能を搭載しているなどのメリットがあるが、最近はオープンソースのDBでも十分条件をこなせる物が出てきた。
例えば http://www.nri-aitd.com/openstandia/case_study/case_study_8.html 基幹DBという金融機関にとって最重要DBを以前の商用DBからMySQLに乗り換えた事例が掲載されている。

100年に1度と言われる金融危機の為か企業によるITコストの削減が最近激しく成りつつある。

効率性や利便性は犠牲にしたくないにせよ現状確保をしコスト削減をする企業が多いが、それではなかなか抜本的なコスト削減には至らないような気がする。この金融危機を良いチャンスと捉え、先ずは今使用しているソフトウェアやハードウェアから削減できる物か考えてみるのが良いのかもしれない。

コメントをどうぞ